研究課題
背景:急性間質性肺疾患は、様々な病因の肺疾患を含んでいる。基礎となる肺疾患を同定することは臨床上重要である。今回、我々は、異なる急性間質性肺疾患で呼気一酸化窒素(eNO)に違いがあるかについて検討を行った。方法:4週間未満の経過で、X線写真で浸潤影を認めた40例を対象とした。間質性肺疾患の病因に基づいて急性好酸球性肺炎(EP)、特発性器質化肺炎(COP)、サルコイドーシス、過敏性肺炎(HP)の4つのグループに分けた。各グループの50mL/秒の流量でのNO濃度(FENO)、肺胞の一酸化窒素濃度(Calv)、全身性炎症マーカーを比較した。結果:EP患者の平均FENO値は、他のグループに比べて有意に高かった(すべてp <0.0005)。FENOは、EP患者を同定するために、感度および特異度とも高く、また、Calvも、EP患者を同定するために、感度および特異度とも高かった。FENOとCalvの組み合わせは、EP患者を予測するために、高い陽性予測値と陰性予測値を示した。血中好酸球数で補正後も、FENOとCalv両方が急性EPを予測するための有効なマーカーであることを示した。結論:eNOは血中好酸球レベルにかかわらず、急性間質性肺疾患からEPを鑑別するために有効なマーカーとなる可能性が示唆された。この成果は、論文投稿に向け、準備中である。
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