本研究では不可逆的EGFR-TKI+EGFR抗体の2者併用によるEGFR-TKI耐性打破について解析した。EGFR-T790Mを発現するモデル細胞株に対して両者を併用したところ、Afatinib+Cetuximabが相乗効果を示した。シグナル伝達を解析したところ、アポトーシス関連分子であるBimが誘導されており、PARPとCaspas3の切断が起こっていた。EGFRの細胞内動態を調べたところ、Afatinib投与後によって細胞表面へのRab11依存性リサイクリングが増強していた。EGFRシグナル遮断によって細胞表面に増加したEGFRをEGFR抗体が認識し抗体依存性のEGFR分解を誘導していた。
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