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2013 年度 実施状況報告書

腎糸球体上皮細胞におけるプロラクチン受容体の腎疾患における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24591191
研究機関新潟大学

研究代表者

金子 佳賢  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80444157)

研究分担者 成田 一衛  新潟大学, 医歯学系, 教授 (20272817)
キーワード腎炎モデル
研究概要

予備実験においてヒト腎糸球体上皮細胞にプロラクチン受容体が発現しており、且つその発現はヒト特異的でげっ歯類では発現していないことはすでに確認されていたが、さらにその局在を同定するため、糸球体上皮細胞に特異的なマーカーであるポドカリキシンの特異抗体を用いてヒト腎組織に対し二重免疫染色を行い比較検討した。その結果ヒトプロラクチン受容体はポドカリキシンの局在とほぼ一致して発現していることが確認された。さらに正常腎および疾患腎での糸球体上皮細胞におけるプロラクチン受容体の発現をスクリーニングするため、腎生検組織に対して抗ヒトプロラクチン受容体特異抗体を用いて免疫染色を行った。その結果、正常腎および疾患腎ともにその発現に大きな違いは認められないことが確認された。
さらに腎糸球体上皮細胞におけるプロラクチン受容体の生体内での役割を解明するため、糸球体上皮細胞に特異的に発現するヒトポドシン遺伝子のプロモータの下流にヒトプロラクチン受容体遺伝子を組み込んだDNAを作成し、B6C3F1マウス受精卵に遺伝子導入することにより、糸球体上皮細胞特異的ヒトプロラクチン受容体トランスジェニックマウスの作成に成功した。ゲノム遺伝子を用いたPCR法にてヒトプロラクチン受容体遺伝子が組み込まれたトランスジェニックマウスが確認され、さらにトランスジェニックマウス腎組織切片の免疫染色にて、マウス腎糸球体上皮細胞特異的なヒトプロラクチン受容体の発現が確認された。ヒトプロラクチン受容体トランスジェニックマウスをC57BL/6マウスと戻し交配し、現在N5まで戻し交配が終了した。今後はヒトプロラクチン投与下における生体内での反応や病的意義の検証により、糸球体上皮細胞におけるプロラクチン受容体の役割が解明されると期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

トランスジェニックマウスの戻し交配が順調に進んでおり、実験を行うために十分な量のマウスが確保されている。一方ヒト尿中可溶性プロラクチン受容体の定量的測定は平成25年度までには完了しなかったため。

今後の研究の推進方策

通常状態および腎炎を人為的に発症させた状態でヒトプロラクチンを投与することによって、生体内の糸球体上皮細胞にどのような影響が表れるかを検証する。また、トランスジェニックマウスの糸球体から上皮細胞を単離し、糸球体上皮細胞へのプロラクチン投与がどのような影響を与えるかを、発現遺伝子ならびにスリット膜構成蛋白の変化に注目し比較検討する。

次年度の研究費の使用計画

当該次年度使用額以下で購入可能な、必要な物品がなかったため。
本年度予算と合わせて試薬を購入する。

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公開日: 2015-05-28  

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