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2014 年度 実績報告書

CKDの進展に係わるセリンプロテアーゼ群の網羅的同定とその分子機盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24591206
研究機関山梨大学

研究代表者

北村 健一郎  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10304990)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードセリンプロテアーゼ / 慢性腎不全
研究実績の概要

初年度の研究成果で、慢性腎不全モデルラットの腎組織において活性が亢進するセリンプロテアーゼの存在を発見し、メシル酸カモスタットがその活性を抑制することを明らかにした。次年度は、メシル酸カモスタットを用いて、このセリンプロテアーゼが慢性腎不全の病態進展に関与していることを報告した。このセリンプロテアーゼの存在は、慢性腎不全モデルラットの腎組織を粗分画し、zymographyを行うことで確認していたが、単離精製には至っていなかった。本年度は、このセリンプロテアーゼの単離精製を試みた。当初は、慢性腎不全モデルラットの腎組織からの抽出を試みたが、夾雑蛋白質のため不成功であった。そこで、同じセリンプロテアーゼの誘導が生じるアルドステロン腎障害モデル由来の腎組織を硫安分画し、イオン交換クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロマトグラフィーを用いて精製を試みたところ、そのセリンプロテアーゼの粗精製に成功し、shotgun LC-MS/MSによってプラスミンであることが判明した。続いて、プラスミンによる腎障害の進展メカニズムについて検討した。近位尿細管培養細胞(HK-2)にプラスミンを投与すると、コラーゲンの発現誘導、および炎症性サイトカインの発現誘導が生じることが明らかとなった。プラスミンの特異的な阻害薬は未だ開発されていないため、今後はプラスミノーゲンKOマウスを用いて、5/6腎摘モデルを作成し、腎不全の病態進展に与えるプラスミンの影響を検討する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Low-density lipoprotein apheresis for proteinuria in lupus nephritis with intraglomerular foam cells containing cholesterol crystals.2014

    • 著者名/発表者名
      Shiraishi N, Kitamura K, Hayata M, Ogata T, Tajiri-Okamura K, Nakayama Y, Kohda Y, Tomita K, Mukoyama M.
    • 雑誌名

      Am J Kidney Dis.

      巻: 65 ページ: 490-493

    • DOI

      10.1053/j.ajkd.2014.09.028.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Association between hemoglobin variability, serum ferritin levels, and adverse events/mortality in maintenance hemodialysis patients.2014

    • 著者名/発表者名
      Kuragano T, Matsumura O, Matsuda A, Hara T, Kiyomoto H, Murata T, Kitamura K, Fujimoto S, Hase H, Joki N, Fukatsu A, Inoue T, Itakura I, Nakanishi T.
    • 雑誌名

      Kidney Int.

      巻: 86 ページ: 845-854

    • DOI

      10.1038/ki.2014.114.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] The serine protease prostasin regulates hepatic insulin sensitivity by modulating TLR4 signalling.2014

    • 著者名/発表者名
      Uchimura K, Hayata M, Mizumoto T, Miyasato Y, Kakizoe Y, Morinaga J, Onoue T, Yamazoe R, Ueda M, Adachi M, Miyoshi T, Shiraishi N, Ogawa W, Fukuda K, Kondo T, Matsumura T, Araki E, Tomita K, Kitamura K.
    • 雑誌名

      Nat Commun.

      巻: 5 ページ: 3428

    • DOI

      10.1038/ncomms4428.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Prevalence and risk factor analysis of nephrosclerosis and ischemic nephropathy in the Japanese general population.2014

    • 著者名/発表者名
      Shiraishi N, Kitamura K, Kohda Y, Iseki K, Tomita K.
    • 雑誌名

      Clin Exp Nephrol.

      巻: 18 ページ: 461-468

    • DOI

      10.1007/s10157-013-0833-5.

    • 査読あり
  • [学会発表] プロスタシンによるTLR4の発現制御を介した肝臓におけるインスリン抵抗性発症機序の解明2014

    • 著者名/発表者名
      内村 幸平, 早田 学, 水本 輝彦, 柿添 豊, 福田 一起, 近藤 龍也, 松村 剛, 荒木 栄一, 向山 政志, 北村 健一郎
    • 学会等名
      日本心血管内分泌代謝学会
    • 発表場所
      横浜市開港記念会館(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-11-21 – 2014-11-22
  • [学会発表] ANGPTL2は腎線維化を促進する2014

    • 著者名/発表者名
      森永 潤, 北村 健一郎, 冨田 公夫, 尾池 雄一
    • 学会等名
      日本腎臓学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-07-04 – 2014-07-06
  • [備考] 山梨大学医学部内科学講座第3教室ホームページ

    • URL

      http://yamanashi-3nai.com/

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公開日: 2016-06-01  

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