研究課題/領域番号 |
24591208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
旭 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60274966)
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研究分担者 |
中山 昌明 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60217940)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 慢性腎臓病 / 虚血 / 酸化ストレス / 臓器連関 |
研究概要 |
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の病態における慢性的な低酸素状態並びにこれに密接に関連する虚血、貧血、酸化ストレスの、CKD進行のfinal common pathway、腎臓と全身諸臓器相互の病態的連関及び保存期CKDのリスク管理における意義を検討している。平成24年度中に当院通院中のCKD及びそのハイリスク患者約1000名規模のデータベースを構築し、睡眠呼吸障害等の病態の臨床的解析の基盤を整備した。また基礎的検討も並行して開始し、ラットでメチルグリオキサール投与による慢性腎臓病(尿毒症)モデルを作成し、8方向放射状迷路試験を用いて空間認識機能の検討を行い、病態における酸化ストレス消去系の挙動の重要性が示唆される結果を得た(未発表)。さらに、ラット腎虚血再灌流モデルを用い、腎虚血や酸化ストレスが心臓をはじめとする遠隔臓器に及ぼす影響やそのメカニズムについての病理組織学的、生化学的な予備的検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床研究実施に必要な基盤の整備が進展し、横断的・縦断的観察が可能なコホートを確立し、症例のエントリーが進行中である。臨床における病態解析の補完のため、複数の動物モデルによる病態解析系を立ち上げている。
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今後の研究の推進方策 |
臨床研究において、引き続き十分数の症例の確保に努め、当初計画にしたがって観察と病態解析を進める。基礎的病態解析もさらに発展させ、当初計画の臨床材料(腎生検組織、各種臨床データなど)を用いた迅速な病態解析にフィードバックする。
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次年度の研究費の使用計画 |
消耗品費が予定より若干少額となり当該研究費が生じた。翌年度以降に請求する研究費と合わせ、ほぼ当初計画の通り、物品費として臨床材料を用いた生化学的、病理組織学的解析のための試薬類、基礎的病態解析ための動物、試薬類、消耗品等を中心に使用する。旅費として中間成果公表にかかわる学会出張のための交通費等の支出を予定する。その他として論文校正、投稿のための支出を予定する。現時点で設備備品購入の予定はない。
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