NAD依存性脱アセチル化酵素Sirt1は、通常は近位尿細管と足細胞(ポドサイト)の双方に発現するが、糖尿病では、まず近位尿細管Sirt1が低下し、その結果Sirt1由来のニコチン酸代謝産物のNMNの分泌が減少した。NMNの減少で足細胞Sirt1も低下し、Epigenetic制御で本来足細胞に発現していないtight junctionの構成分子のClaudin1の発現が上昇し、足細胞の癒合を引き起こし、蛋白尿が出現する事を報告した(長谷川一宏、 Nature Medicine 2013)。これらはTgマウスで増悪し、CKOマウスで増悪を認めた。
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