我々は糖尿病性腎症患者(408例)と透析患者(1280例)のコフォートを用いて糖代謝関連因子とミネラル代謝関連因子の関係を検討した。保存期糖尿病性腎症患者のおける横断研究で、腎症の進展とビタミンD代謝が関連することを見出した。加えてビタミンD 関連SNP(FokⅠVDR),インスリン抵抗性に関連するコピー数多型(CNV;UGT2B17)が腎症の進展と関連することも明らかになった。ビタミンD の活性化を抑制するFGF23上昇とインスリン抵抗性と関連するResistinも正の相関を示すことが明らかになった。 以上より、糖尿病腎症進展にミネラル代謝異常が深くかかわる可能性が示唆された。
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