研究課題/領域番号 |
24591216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松本 紘一 日本大学, 医学部, 教授 (00125064)
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研究分担者 |
福田 昇 日本大学, 総合科学研究科, 教授 (40267050)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | Fc受容体 / 自己免疫性腎炎 / マウス |
研究概要 |
免疫性疾患の共通分子として免疫グロブリンを結合するFc受容体に対し、新規遺伝子制御薬PIポリアミドの開発を試み、さらに対照薬としてFc受容体シグナルであるSyk阻害剤R406の作用を検討した。まずFc受容体に対するPIポリアミドの全身投与での薬物動態を検討しとして、PIポリアミドを0.1%酢酸で溶解し尾静脈から投与し、マウス用代謝ゲージで0-24、24-48時間畜尿、24、48時間後に血液を採取し薬物動態を検討した。マウス心臓から生理食塩水で個体を貫流する。PIポリアミドのin vivoでの投与において、有効な臓器への取り込みから、遺伝子治療としての投与濃度を計算した。雄性ddYマウス。予備免疫のために0.25 mgのRabit IgGを含むcomplete Freund adjuvant の乳化剤 0.25 mlをマウスにip し、予備免疫の4日目と11日後にウサギより調整した抗GBM血清を1匹には0.05ml 、もう1匹には0.025 ml iv し、尿蛋白、腎障害を評価した。抗基底膜抗体腎炎を作成し、R406の効果を検討する予定であった。しかし、今回の抗血清では尿中Alb値が700mg/kg/day以上のマウスを得ることが出来なかった。そこで自己免疫性腎炎をSLEに変更、ループス腎炎を起こすNewZeland B&W F1 Hybridマウスを購入にした。薬物投与開始から1、2週間後に24時間畜尿を採取し、尿中TP、Alb およびGluを測定した。NewZeland B&W F1 Hybridマウス飼育にてコントロールとR406投与に分け投与開始12週間後、エーテル麻酔下に後大腿静脈から採血し、白血球数、赤血球数、血小板数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値を測定した。その後、遠心分離により血漿を採取し、血漿中Cre、TPおよびAlbをオートナナライザーにて測定した
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Fc受容体に対するPIポリアミドのリード化合物の決定のため、in vitroで腎メサンジウムを用いての計画であったが、PIポリアミドの効果を明確に認証はしていない。また今回使用した抗基底膜抗血清では尿中Alb値が700mg/kg/day以上の腎障害を得られず、自己免疫性腎炎モデルをループス腎炎を起こすNewZeland B&W F1 Hybridマウスに変更した。NewZeland B&W F1 Hybridマウスでの腎障害の進行は抗基底膜抗体腎炎より遅く、研究の進捗に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度以降はFcRγ鎖に対するPIポリアミドのリードを決定する。in vitroでJ774細胞にLPS刺激し、Fc受容体(Fcer1g)mRNA発現の抑制作用より強力なFcRγ鎖に対するPIポリアミドを選択する。NewZeland B&W F1 Hybridマウスに計算した量のFcRγ鎖に対するPIポリアミドを尾静脈から2日毎に2週間投与する。コントロールとして同量のミスマッチPIポリアミドを同様にマウスに投与する。投与前に尾静脈から100 μlを採血しBUNの測定し、腎機能を評価する。投与前、に24時間代謝ゲージで畜尿し、尿中蛋白、NAG scoreの測定に供する。2週間目に頸動脈採血を行い、補体C3、C4、CRP、BUNを測定する。腎臓を摘出し、重量を測定、組織学的にHE、MT、VE染色にて組織の炎症、線維化を評価する。腎内O19, O38, ED1, ED3陽性細胞をカウントする。 ループス腎炎に対するFcRγ鎖に対するPIポリアミドの経静脈投与での腎皮質でのTGF-β1、細胞外マトリックスmRNA発現への作用として、摘出した腎臓、大動脈の半分は凍結切片切片とし、腎皮質でのTGF-β1、細胞外マトリックスmRNA発現をreal time PCRで半定量する。ISOGENにてtotal RNAを抽出し、TGF-β1、fibronectin、collagen IVのプライマーを用いてreal time PCRを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度以降、FcRγ鎖に対するPIポリアミドを動物実験用として大量に合成する。J774細胞培養系の試薬を購入する。NewZeland B&W F1 Hybridマウスを購入し、補体C3、C4、CRP、BUNを外注測定する。TGF-β1、fibronectin、collagen IVのプライマーを用いてreal time PCRを行う。ヒトFcRγ鎖プロモタープラスミドを作成し、293細胞に導入する試薬に使用する。
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