Fc受容体γ鎖(Fecr1g)はFc受容体共通ドメインを構成するサブユニットであり、自己免疫性疾患で主要な役割を担う。今回Fc受容体γ鎖発現を抑制するPIポリアミドの開発を試みた。培養細胞(J774A.1)においてPIポリアミドは濃度依存性Fcer1g mRNA発現を抑制した。Fc受容体γ鎖に対するPIポリアミドはFcer1gが関連する Lupus腎炎などの疾患の治療薬として期待出来ることが示唆された。さらにループス腎炎モデルにSyc阻害剤R406およびFcRγ鎖PIポリアミドを経静脈投与し腎炎の抑制を認めた。今後FcRγ鎖に対するPIポリアミドを免疫性腎炎の治療薬としての創薬開発につなげる。
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