• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

低出生体重個体における腎症発症機序の解明:特にミトコンドリアの関与について

研究課題

研究課題/領域番号 24591222
研究機関独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部)

研究代表者

今澤 俊之  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, その他 (80348276)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードミトコンドリア / 糸球体上皮細胞 / 低出生体重 / 糖尿病性腎症 / エネルギー代謝
研究実績の概要

本研究では、まずヒト低出生体重関連腎症と類似の腎病変を有するラットモデルの作成に成功した。本モデルを用いて、我々は低出生体重個体においては腎症発症前から腎臓においてはミトコンドリア機能が低下していることを明らかにした(論文作成中)。また特に糸球体上皮細胞においてはミトコンドリアネットワークが発達し、それは足突起の末梢にまで存在することを示した(Imasawa T et al. Int J Biochem Cell Biol. 2013)。
更に、ヒト糸球体上皮細胞を用いた基礎研究を展開した。上皮細胞の分化に伴ってミトコンドリアの酸化的リン酸化システムが発達していく過程をプロテオーム解析にて明らかにするとともに、バイオインフォマティクス等を用いその上流の制御因子について検討を行った。現在、PGC-1αを介した分化促進が起きていることが明らかとなった。また高血糖下で糸球体上皮細胞のエネルギー代謝がどのように変化するかについても検討した。その結果、分化段階と逆方向、すなわち解糖系に依存するエネルギー産生システムにシフトすることもプロテオーム解析やRNA array解析を中心とした解析で明らかにした(論文投稿中)。
本年度は、これまで行ってきた研究結果は主として網羅的な解析から得られた結果であたったため、実際に高血糖下におかれたヒト糸球体上皮細胞において実際に酸化的リン酸化経路に各複合体の活性が低下しているのかをspectrophotometric assayにて検討した。その結果、complex I, II, III, IVの活性が結いに低下している結果が得られこれまでのプロテオーム解析で得られた結果を裏付ける証拠を得た。またshRNAを用い、糸球体上皮細胞の分化段階においてMEFの阻害実験を行っており、現段階では追試が必要な段階であり、今後更なる検討を加えていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] Metabolic Remodeling of Podocytes in Hyperglycemia2016

    • 著者名/発表者名
      Toshiyuki Imasawa, Emilie Obre, Rodrigue Rossignol
    • 学会等名
      XVIII International Congress on Nutrition and Metabolism in Renal Disease (ICRNM2016)
    • 発表場所
      Okinawa,Japan
    • 年月日
      2016-04-20 – 2016-04-22
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Reduced mitochondrial energy production in the kidney induces focal segmental glomerulosclerosis in low-birth-weight rats at adulthood2015

    • 著者名/発表者名
      Imasawa T, Rossignol R
    • 学会等名
      48th Annual Meeting, The American Society of Nephrology
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-08
    • 国際学会
  • [学会発表] 低出生体重と腎障害-ミトコンドリア機能異常の関与-2015

    • 著者名/発表者名
      今澤 俊之
    • 学会等名
      第45回日本腎臓学会東部学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-10-02 – 2015-10-03
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi