研究代表者らが単離・同定に成功した1型アンジオテンシンII(Ang II)受容体(AT1受容体)結合性低分子蛋白(AT1 receptor-associated protein; ATRAP)は,『AT1受容体情報伝達系の病的刺激による過剰活性化に対する内在性抑制機序を担う受容体結合分子』である可能性がある.本研究では,この受容体結合分子ATRAPに焦点を当てて,高血圧関連生活習慣病における病態生理学的意義について検討し,また,組織局所においてATRAPを制御することによる,高血圧関連生活習慣病に対する新規分子標的治療法開発の可能性について検討した.
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