本研究では、タンパク質結合毒素のタンパク質の毒素の結合を外し、毒素を除去してタンパク質を再生するシステムを開発するために、1)アルブミン結合毒素の効率的な除去、2)ナノゲル人工シャペロンによるアルブミンの再生、3)マウスを用いた安全性と短期的な治療効果について検討することを目的とした。 1)においては、変成剤として尿素を用いることで、アルブミンが効率的に除去可能であることを明らかにできた。本研究で得られた成果から、アルブミン結合毒素除去装置についての特許を出願した。 2)については、ナノゲル人工シャペロンを使用せずに、尿素を除去するだけで、アルブミンの再生が可能であることが確認できた。 3)については、ラットを用いて体外循環を行える実験系を確立できたが、安全性と短期的な治療効果についての検討まではできなかった。
|