研究成果の概要 |
国内外から家族性正常圧水頭症の家系(山形家系、長崎家系、台湾家系およびギリシャ家系)のDNAを収集し、さらに本邦の同胞発症例のDNAも収集した。これらの患者(計34名)と健常高齢者128名のDNAを用いてエクソーム解析を行った。その結果、計493,522バリアントを認め、そのうち、アミノ酸置換、ストップコドン、フレームシフトを惹起し、健常者での出現頻度が0.005未満であり、且つ、山形家系の発症者に存在し、非発症者には存在しないバリアントは2つ(遺伝子Aおよび遺伝子B)に絞られた。1組の同胞発症例でも遺伝子Aの突然変異が認められたため、山形家系および本同胞例の病因遺伝子は遺伝子Aと考えられた。
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