研究課題/領域番号 |
24591251
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
谷口 順子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特任助教 (70624063)
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キーワード | 神経軸索伸長 / ビタミン製剤 / 複合筋活動電気(CMPA) / 運動神経伝導速度(MCV) |
研究概要 |
前年度の実験により、抗RGMa抗体以外にも2種類のビタミン製剤を用いての神経軸索伸長効果がみられたことにより、今年度はビタミン製剤を用いた投与実験を行いその効果を検討した。さらにヒトに対する治療方法を考慮した際に、比較的苦痛及び投与時間が短時間で済む筋肉注射にて投与を進めることとした。ビタミン製剤による神経軸索に対する効果に着眼をしたため、抗体投与による効果は筋注射では脳脊髄には抗体が到達することは考えられないことから、投与によるビタミン製剤による神経への効能を検討した。 前年度確認したRGMaタンパク発現がピークとなる10日までであるが、①神経挫滅直後②挫滅後1週間の投与群に分けてに各種薬剤を投与し、電気生理学的評価:複合筋活動電気(CMPA),運動神経伝導速度(MCV)を投与開始から1週間に1度の割合で測定を行い、神経回復治療効果の評価を行った。その結果、有意差は得られなかったが、ビタミン製剤投与による上記2種類の測定数値が無投与群と比較して若干正常値に改善が見られる結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の実験計画では、抗体投与による治療効果を検討することとしていた。しかしながら、前年度の実験により、抗体と同様にビタミンAおよびB12製剤による神経軸索伸長効果が見られたことにより、これらビタミン製剤の投与による神経挫滅に対する治療、改善効果を先に進めることとしたため、概ねであるが順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はビタミン製剤と抗体投与の併用による治療改善効果も検討すべきと考えている。 また、当初計画した組織ないに発現するRGMa蛋白に対する治療抗体について、抗体だけでなく、ビタミン製剤、またほかの阻害剤やRGMa蛋白に関わっている他の遺伝子との関係を検討し、その遺伝子に対する治療改善効果を検討していく予定であり、現在は関連遺伝子の調査及び実験に対する種々の遺伝子コンストラクト等を作成しはじめている。
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次年度の研究費の使用計画 |
事務手続きの関係上、次年度の使用額として計上することとなったため。 試薬等、消耗品の使用に充てる予定である。
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