研究課題/領域番号 |
24591256
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
犬塚 貴 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50184734)
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研究分担者 |
木村 暁夫 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00362161)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | プロテオミクス / 抗血管内皮抗体 / バイオマーカー / アルツハイマー型認知症 |
研究実績の概要 |
昨年度までに、多数例のアルツハイマー型認知症(AD)患者を対象とする、二次元免疫ブロット法と質量分析の手法を用いた血清・髄液中の抗神経抗体と抗血管内皮抗体の同定を行ってきた。しかし同定された抗体は、いずれも他疾患患者や健常者においても存在し、バイオマーカーと成りうるだけの特異性は確認できなかった。そこで新たに10名のAD患者の混合血清と10名の健常対照者の混合血清を用い、ラット大脳ホモジネートをサンプルとした二次元免疫ブロットを施行し、健常対照者の混合血清中には存在せず、AD患者の混合血清中のみに存在する抗神経抗体の認識抗原蛋白を同定した。AD患者の混合血清中のみに存在する抗神経抗体が反応する6つの抗原スポットを検出し、このうちの1つのスポットは、Phosphatidylinositol transfer protein alpha isoform (PITPNA)であった。PITPNAはPhospholipid transfer protein (PLTP) の1つでありphosphatidylinositolもしくはphosphatidylcholineを小胞体やゴルジ装置から細胞膜へと輸送する蛋白であることが知られている。ADとの関連ではAD患者の脳内では、非AD患者と比較し、有意にPLTPの産生が亢進しているといった報告がある。その一方AD患者の髄液中では、その他の神経疾患患者と比較し有意にPLTP活性の低下がみられるといった報告がみられ、現在同抗体の特異性につき検討を行っている。また、本年度あらたに抗原蛋白としてアミロイドβ(Aβ)40リコンビナント蛋白を用いたELISA法による血清・髄液中抗Aβ抗体の測定システムを確立し、44例のAD患者を含む多数例の髄液中抗Aβ抗体の測定を行った。結果、従来の報告と同様、炎症性アミロイド血管症患者において高値となることを確認した。
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