マイクロアレイを用いてALS患者の脊髄で変動している173個の遺伝子を抽出した。脊髄を構成する細胞種の相対的mRNA発現レベルがわかるトランスクリプトームの作成により、脊髄のmRNAの変動が、主にどの細胞種の関与によるものかを推定することが可能となった。ALS患者で変動している173遺伝子のうち約半数はミクログリア又はアストロサイトにより豊富に発現する遺伝子であった。それらの多くは、ALSモデルマウスでも変動していた。さらに免疫染色にて遺伝子の変動を確認した。 本研究により多様な細胞集団である脊髄全体を用いたマイクロアレイデータから、構成細胞種を考慮したより詳細で有用な解析方法を提示した。
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