研究課題/領域番号 |
24591266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
原 英夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (00260381)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドベータ蛋白 / 脳炎症 / T細胞 / サイトカイン / 免疫抑制蛋白 |
研究概要 |
平成24年度にはアルツハイマー病動物モデルマウスにAβペプチドを用いた能動免疫によって、アルツハイマー病の炎症機序における炎症性サイトカインとT細胞機序を解析することを目標にしていた。 APPトランスジェニック(tg)マウスにAβ1-42ペプチドと完全Freund アジュバントで免疫し、そのリンパ節、脾臓および脳からT細胞クローンを樹立し、現在脳炎惹起性(Th1/17)および脳炎非惹起性(Th2)の性格付けの実験を行っている。脳炎惹起性(Th1/17)T細胞クローンからは炎症性サイトカイン(IFN-γ, IL-3, IL-2)などの分泌をELISA法で確認している。これらのT細胞クローンをAPPトランスジェニック(tg)マウスに移入し、AD病態に及ぼす影響を観察している。特に脳の炎症状態、老人斑の定量的解析、タウ蛋白の発現量などを組織学的に検索している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では、アルツハイマー病動物モデルマウスにAβペプチドを用いた能動免疫によって、アルツハイマー病の炎症機序における炎症性サイトカインとT細胞機序を解析することを目的としており、上記の様に脳炎惹起性(Th1/17)および脳炎非惹起性(Th2)T細胞クローンを樹立し、さらにこれらのT細胞クローンをAPPトランスジェニック(tg)マウスに移入し、これらの脳組織を解析中であり、概ね計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
脳炎惹起性(Th1/17)および脳炎非惹起性(Th2)T細胞クローンに対して、SPARC/osteonectinリコンビナント蛋白がin vitroでどのように抑制効果を示すか、細胞増殖反応やapoptosis検出で評価する。 脳炎惹起性(Th1/17)T細胞クローンをAPPトランスジェニック(tg)マウスに移入し、マウスの脳にどの程度の炎症が惹起されたか確認した後に、SPARC/osteonectinリコンビナント蛋白をマウスに投与し、その抗炎症作用を解析する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
APPトランスジェニックマウス購入費用 細胞増殖実験、細胞培養 脳組織染色とELISA測定
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