細胞内骨格再構成シグナル伝達の角度からHTLV-I関連脊髄症(HAM)発症に関わる因子についてHTLV-I感染細胞株とHTLV-I非感染細胞株との混合培養によるHTLV-I感染伝播効率を指標として検索を行った。得られた結果からHAM患者HTLV-I感染細胞では1) actin polymerizationを抑制する細胞内cAMP濃度を低く設定することによって細胞内骨格再構成が活性化していること 2) 細胞内骨格再構成の活性化と共にRap1活性化を誘導するCXCR4シグナルの活性化が起こり、これらがHTLV-I感染細胞の高い組織浸潤能に関与する一因となっている可能性が考えられた。
|