研究課題/領域番号 |
24591277
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
亀井 聡 日本大学, 医学部, 教授 (40142509)
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研究分担者 |
橋本 修 日本大学, 医学部, 教授 (30159090)
中山 智祥 日本大学, 医学部, 教授 (00339334)
森田 昭彦 日本大学, 医学部, 助教 (80547117)
佐々木 秀直 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80281806)
荒木 信夫 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70151157)
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キーワード | 結核性髄膜炎 |
研究概要 |
結核性髄膜炎は、適切な抗菌薬を早期から開始することが重要なNeurological Emergency であるが、先進国においても14-28%と高死亡率であり満足するべき治療成績ではない。治療の結核性髄膜炎は、適切な抗菌薬を早期から開始することが重要なNeurological Emergency であるが、先進国においても14-28%と高死亡率であり満足するべき治療成績ではない。治療の中核を占める薬剤であるisoniazid(INH)は、N-acetyltransferase 2(NAT2)により肝で代謝される。NAT2では9種類のアレルがslow acetylator として知られている。rapid acetylator が優性なので、slow acetylator の表現型では、slowアレルがホモ接合である必要がある。変異アレル(NAT2*5、NAT2*6、NAT2*7)のホモ接合体又は複合ヘテロ接合体を有する人はslow acetylator の可能性がある。 欧米おいて中枢神経系結核感染症のガイドラインが公表されているが、INHの投与量が300 mg / dayまでと従来の治療指針とは異なり、最大投与量が記載され、制限されている。INHは中枢神経系結核感染症において治療には必須の薬剤である。slow acetylator の遺伝子頻度は、白人では40-50%と高いが、日本人では5-7%と低く(=日本人ではRapid Acetylatorが多い)、欧米のガイドラインで設定されているINH 300mgでは薬剤有効血中濃度に達しないという報告もある。 本研究は、日本人における結核性髄膜炎の治療経過とNAT2遺伝子多型との関連を検討し、NAT2遺伝子多型に基づいたINH投与量を可変させるオーダーメイド治療の開発を目的とする。本年度は結核性髄膜炎患者の検体の収集と、シークエンス解析による遺伝子型決定を並行し行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
患者の転居や、特に転帰不良例においては受診できないという問題があり、患者検体の集積が遅れている。このため、共同研究者の施設からも集積を図っていく。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度、25年度に収集したサンプルについて、順次、遺伝子型の決定を行い、臨床データとの関連について統計解析を行う。 とくに、さらなる患者検体の集積に努める。
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次年度の研究費の使用計画 |
サンプル収集が遅れている結果、遺伝子型の検索に伴う支出が減少したため。 平成24年度、25年度に収集したサンプルについて、順次、遺伝子型の決定を行っていく。
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