視神経脊髄炎(NMO)患者血清中にaquaporin4(AQP4)に対する抗体が存在する。AQP4には2つのisoformが存在し、このAQP4の2つのisoformを同時に発現する系を作製した。この発現細胞では、AQP4の大部分は脂質ラフト画分に存在した。AQP4 発現細胞に、NMO-IgGと補体の添加で約60%の細胞に細胞死が認められたが、methyl-b-cyclodextrinやsimvastatinで前処置を行うと、細胞死が約20%に減少した。このことから、AQP4分子の脂質ラフトへの局在を減少させることにより抗AQP4抗体の作用を軽減させNMO病態を軽減させる可能性が示唆された。
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