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2013 年度 実施状況報告書

安静時機能的MRIでの記憶表象形成過程測定によるアルツハイマー病早期診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24591298
研究機関久留米大学

研究代表者

山下 謙一郎  久留米大学, 医学部, 助教 (00596687)

キーワードアルツハイマー病 / 機能的MRI / 軽度認知障害
研究概要

本研究では軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)患者にて新規記憶表象の学習を行い、安静時・認知課題施行時の機能的MRI撮像を組み合わせて反復する。MCIからアルツハイマー病(AD)への移行群と非移行群で、認知課題施行時の外側側頭葉皮質の脳活動部位と、Default Mode Netwaok(DMN)領域との機能的結合の相違を比較検討することでADの早期診断に寄与する知見を得ることを目的としている。平成24年度(初年度)はMRI撮像中に認知課題を施行できるような設備の準備と、認知課題のプログラム作成を行った。平成25年度(2年次)はMRI装置と認知課題を実行するコンピュータを連結しての動作実験を行い成功した。また視覚刺激を用いた課題を施行するため、課題を作動させるプログラムも作成した。実験準備が完了したため、健常者による安静時・認知課題施行時の機能的MRI撮像の予備実験を行い装置の正常作動を確認した。現在MCI患者による機能的MRI撮像の準備中である。実験準備の過程で、対象となる患者とは別のMCI/AD患者群において、各群で脳血流シンチ撮像を施行した。その結果、安静時機能的MRIでのMCIからADへの移行の信号変化に対応すると考えられる各群での血流変化の差異を確認できたため英文誌へ投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

機能的MRI実験においては、患者選択とMRI撮像中に施行する課題の視覚刺激提示用装備を準備することが重要である。本研究においては、平成24年度から平成25年度にかけて認知症疾患医療センターをもの忘れの主訴で受診された方のうち、軽度認知障害(MCI)と診断された方のうち本研究への参加の同意が得られた方を登録し定期的経過観察を行っている。また視覚刺激提示用装置とMRIパルスジェネレーターを接続する必要があり、MRIメーカーに依頼して接続工事を施行した。さらに刺激に対する反応を測定するため、被験者に押して頂くボタンスイッチを通す導波管を撮像室と操作室の間に作成した。課題自体を作動させるコンピュータープログラムの作成も平成25年度は行った。平成25年度中に以上の実験準備が完了したため、健常者を被験者としてMRI及び視覚刺激の予備実験を施行した。予備実験ではプログラムの動作は問題なく、被験者のボタン押しの反応も正常に記録されていた。実験機器の整備と、対象となるMCI患者の登録が完了しているため、平成26年度は計画通り、MCI患者での課題施行時・安静時機能的MRI撮像を施行していく予定である。

今後の研究の推進方策

前述の通り実験設備の整備と予備実験が終了したため、今後は計画通りMCI患者での課題施行時・安静時機能的MRI撮像を施行していく予定である。課題施行時に得られた脳活動部位とdefault mode networkとの機能的結合を解析し、ADへの移行群/非移行群での相違を検出する。また機能的MRIだけでなく、脳血流シンチでもdefault mode networkでの血流の群間差がある可能性があるため可能な限りデータを収集する。得られた知見は学会・論文での発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度までは実験に必要な機器購入が主な支出内容であった。データは収集・解析中のため、学会発表のための出張費の支出が当初の予定よりも少なくなった。また論文作成のための英文校閲代や、別刷代も支出していないため次年度使用額が生じる結果となった。
平成26年度は、学会での研究成果の発表及び論文作成を見込んでいるため、これに関わる学会出張代、英文校閲代、別刷代での支出を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Disrupted connectivityofmotorloopsinParkinson’s disease duringself-initiatedbutnot externally-triggeredmovements2013

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Taniwaki
    • 雑誌名

      Brain research

      巻: 1512 ページ: 45-49

    • DOI

      10.1016/j.brainres.2013.03.027

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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