研究課題
<FSRデータ> 平成26年度には,約1,000例の新規登録症例があり,のべ10,000例を超える母集団となった.1.脳卒中全体のうち,脳梗塞症例について発症時の臨床情報,臨床病型,臨床背景を調査,検討した.2.全症例について,血算,生化学,凝固,他の詳細な採血データを取得した.3.入院中の検査・画像所見,治療法,臨床経過,合併症,等の詳細な情報を登録した.4.退院時には,詳細な神経症候,高次脳機能(認知機能,他),および二次予防目的に投与された内服薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬を中心とした血清脂質低下薬,抗血栓薬,降圧薬,抗糖尿病薬,他)の有無を調査,登録した.5.専任のCRCにより,退院後は,3ヶ月,6ヶ月,1年,2年,3年後に,詳細な機能評価(mRS)を行い,この間における二次予防薬の内服状況,脳心血管疾患発症の有無(再発)についても調査を行った.<データ解析> 1.3ヶ月,6ヶ月,1年後の予後調査が施行された脳梗塞症例を抽出し,症例の検討,解析を行った.2.機能予後(mRS)により,群分けを行い,多群間で,発症時臨床情報,脳梗塞臨床病型,臨床背景,入院時採血データとの関連を比較検討した.<結果>非心原性脳梗塞(アテローム血栓性,ラクナ梗塞)876 症例のうち,71 例が1 年以内に脳梗塞を再発し,HDL-C < 40mg/dL は,再発に対する独立した危険因子であった(Kuwashiro T, et al; FSR Investigators. Risk factors predisposing to stroke recurrence within one year of non-cardioembolic stroke onset: the Fukuoka Stroke Registry. Cerebrovasc Dis. 2012;33:141-9.).<発表(2014年)> Kuwashiro T, et al.Significance of plasma adiponectin for diagnosis, neurological severity and functional outcome in ischemic stroke - Research for Biomarkers in Ischemic Stroke (REBIOS). Metabolism. 2014;63:1093-103.
すべて 2014
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Metabolism
巻: 63 ページ: 1093-1103
10.1016
Hypertension
巻: 63 ページ: 54-60
10.1161