研究課題/領域番号 |
24591315
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
迫田 秀之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50376464)
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キーワード | インスリンシグナル伝達系 |
研究概要 |
mTORシグナルは、過食肥満でシグナルが亢進し、糖脂質代謝異常と深い関係があるものと考えられている。mTOR、LST8、Raptorなどで構成されるmTORC1は、p70S6Kや4EBP1を介して蛋白合成を促進し、mTOR、LST8、Rictorなどで構成されるmTORC2はPDK2の候補と考えられている。 我々は、これまでの研究で、mTORC1とmTORC2に共通の構成蛋白LST8が下流シグナル伝達に重要な役割を果たしていることを明らかにし、糖尿病、インスリン抵抗性の病態解明、治療のターゲットとなる可能性を示してきた。 今回はそのLST8に結合する新規蛋白protein XをMEFタグを用いたpulldown assayでクローニングしたので、その生理的意義を明らかにしていく。 現在、新規蛋白protein Xをクローニングして、抗体やGST融合蛋白、アデノウイルスを作製した。これらを用いて、LST8との結合やその生理的意義を解明中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
protein X のGST蛋白を作製し、LST8との結合を確認中であるがまだはっきりした結合の確認ができていない。protein X は八量体のために、単独でのGST蛋白では結合しない可能性がある。また、翻訳後修飾が大腸菌と哺乳類で異なる可能性があるためと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
protein X の発現ベクター、アデノウイルスを作製中であり、これらを用いて培養細胞にprotein X、LST8を共発現させて、結合の確認をしていく。 protein Xは八量体を形成しているため、さらに生理的な環境での検討を進めるために、アデノウイルスをマウスに静脈内投与し肝に発現させて結合の確認やその生理的意義を検討していく。
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