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2013 年度 実施状況報告書

肥満脂肪組織における酸化ストレス亢進とグルタチオン蓄積病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24591329
研究機関大阪大学

研究代表者

福原 淳範  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00437328)

研究分担者 下村 伊一郎  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60346145)
大月 道夫  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00403056)
キーワード酸化ストレス / 脂肪細胞 / グルタチオン / インスリン抵抗性 / アディポサイトカイン
研究概要

(I) 脂肪組織特異的酸化ストレス除去モデル;aP2 プロモータによってカタラーゼ とSOD1 を脂肪組織特異的に過剰発現するマウスを作成、確立した。両モデルマウスの交配を行い、脂肪組織特異的にcatalaseとSOD1を高発現する トランスジェニックマウス(DTg)を得た。DTgマウスの通常食摂食状態における血中インスリン濃度、血糖値、糖負荷テスト、インスリン負荷テストによる耐糖能評価を行った。体重には有意な変化を認めなかった。本マウスに、高脂肪高ショ糖食を負荷し、血中インスリン濃度、血糖値、糖負荷テスト、インスリン負荷テストによる耐糖能評価を行った。本マウスでは耐糖能が軽度改善していることを見出した。
(II) グルタチオンによるインスリン抵抗性発症機序の解析;脂肪組織における培養3T3-L1 脂肪細胞に対してグルタチオンを添加すると、インスリン誘導性のAkt リン酸化が減弱することを見出した。本年は、gGCSを誘導性に発現する3T3-L1細胞を作成した。本細胞ではgGCSの発現誘導によって細胞内グルタチオンが増加し、インスリン誘導性のAktリン酸化が抑制されていた。さらに、MCP-1の発現量が有意に増加した。すなわち、外因性のグルタチオン添加でなく、内因性に合成酵素を過剰発現させることで、インスリン抵抗性が誘導されることを見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

カタラーゼ とSOD1 を脂肪組織特異的に過剰発現するマウスを作成、確立しており、脂肪組織特異的酸化ストレス除去モデルの作成は完了した。本マウスを用いて糖代謝指標の解析や、酸化ストレス指標の解析、遺伝子発現量の解析をすすめており、順調に進展していると考える。
グルタチオンによるインスリン抵抗性発症機序の解析については、内因性のグルタチオン合成酵素の発現誘導によってもインスリン抵抗性が惹起されることを見出した。現在、脂肪組織特異的なノックアウトマウス作成を開始しており、本研究は順調に進行している。

今後の研究の推進方策

脂肪組織特異的酸化ストレス除去モデル
計画どおりにDtgマウスに高脂肪食負荷を行い、脂肪組織での酸化ストスを惹起した状態で、糖代謝指標および、アディポサイトカイン発現量、酸化ストレス指標の改善を解析する。
脂肪組織グルタチオン合成酵素欠損マウスの作成
脂肪組織特異的ノックアウトマウスの作成を開始する。

次年度の研究費の使用計画

平成26年度に脂肪組織特異的グルタチオン合成酵素欠損マウスの作成と解析を行い、多くの費用が必要となるため、次年度に経費を使用することとしました。
マウス飼育費用、糖代謝指標測定、アディポネクチン測定試薬、マウス、PCR関連試薬、RNA抽出試薬、遺伝子発現量測定試薬の消耗品に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 脂肪組織特異的酸化ストレス除去モデルマウスの解析2013

    • 著者名/発表者名
      福原淳範、橋本恵里香、宮田佑吾、小林祥子、大月道夫、下村伊一郎
    • 学会等名
      糖尿病学会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20130516-20130518

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公開日: 2015-05-28  

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