研究課題/領域番号 |
24591345
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
花房 俊昭 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60164886)
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研究分担者 |
佐野 寛行 大阪医科大学, 医学部, 助教 (20556435)
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キーワード | 劇症1型糖尿病 / activated 制御性T細胞 / resting 制御性T細胞 |
研究概要 |
私どもは、昨年、劇症1型糖尿病(15名)、自己免疫性1型糖尿病(20名)、2型糖尿病(20名)、健常者(30名)において、免疫寛容において中枢的な役割を果たすCD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞数を測定し、その結果、自己免疫性1型糖尿病においてCD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞数が増加していることを明らかとした。 本年、私どもは、劇症1型糖尿病(10名)、自己免疫性1型糖尿病(10名)、健常者(10名)において、CD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞によるeffector T細胞の増殖抑制機能を評価し終えた。その結果、自己免疫性1型糖尿病と劇症1型糖尿病において、健常者と比較してCD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞の抑制機能が低下していることが明らかとなった。この成果の重要な点は、自己免疫性1型糖尿病と同様に、劇症1型糖尿病においても、CD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞の抑制機能低下が明らかとなった点である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、CD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞の量的・質的異常の検討を終了しているため。
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今後の研究の推進方策 |
現在、CD4+CD45RA-FoxP3high activated 制御性T細胞と同様に、T細胞受容体の刺激時に抑制機能を獲得するCD4+CD45RA+FoxP3low resting 制御性T細胞の量的・質的異常を検討中である。具体的には、対象者末梢血からリンパ球を単離し、CD4+CD45RA+FoxP3low resting 制御性T細胞数をFlow cytometryにて測定する。また、Flow cytometryにてCD4+CD45RA+CD25++ resting 制御性T細胞とeffector T細胞を分離し、CD3,28抗体の刺激下で4日間培養する。培養終了16時間前に、トリチウム標識チミヂンを添加し、液体シンチレーションカウンターにて測定する。概ね、実験は終了しており、患者背景(年齢、性別、罹病機関、インスリン分泌能など)との関与を検討する予定である。
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