骨量は骨形成と骨吸収のバランスによって調節されておりホルモンなど細胞外の要因に影響される。骨代謝において酸性条件下では骨吸収が亢進するといわれていたものの、その具体的な分子機構やシグナルについては明らかではなかった。そこで低pH を感知する4 種類のpH 受容体(OGR1、TDAG8、GPR4、G2A)が骨芽細胞、破骨細胞に発現していることに着目し、骨代謝バランスの崩れにおけるpH受容体 の役割を明らかにすることを試みた。またその病態モデルとして、炎症細胞の集積により酸性化が起こっていると想定される関節炎について調べた。
|