細胞内代謝経路のヘキソサミン経路を介したO-結合型糖修飾(O-GlcNAc)は栄養素により活性化される。 本研究では、果糖過剰摂取による肝臓における細胞内蛋白のO-GlcNAc修飾の調節異常を介した代謝異常への影響に着目した。①マウス系統間での果糖摂取による肝臓でのO-GlcNAc修飾核内蛋白の発現量が、脂肪肝や代謝異常と関連していた。②転移酵素O-GlcNAc transferase(OGT)遺伝子の肝臓特異的ノックアウトモデルマウスは、O-GlcNAc修飾蛋白の発現が減少し、組織学的に肝細胞障害や偽胆管の形成、線維化を著明に認めており、OGTが細胞の恒常性を保つのに重要であると考えられた。
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