副甲状腺増殖におけるVDRの発現低下の意義を明らかにするために、副甲状腺特異的にCreを発現するマウス(PTH-Cre+/-)とVDR floxマウス(VDRflox/flox)とを交配し、副甲状腺特異的にVDRを欠損するマウスの作成を試みた。遺伝子の検索では、副甲状腺のDNAを用いてPCRを行ったところ、VDR遺伝子の欠失を認めた。しかし、生化学的には副甲状腺機能亢進症は認めなかった。免疫染色、ウエスタンブロット法では、副甲状腺におけるVDRの存在を確認した。タンパクレベルでは欠失率は低く、VDRの欠失が不十分であるため、副甲状腺機能亢進症の発症に至らなかったことが想定される。
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