甲状腺再生の有無を調査するため、再生に必要な幹細胞(もしくは癌幹細胞)存在の有無を検討した。幹細胞・癌幹細胞遺伝子としてOct4が重要な因子とされているが、この遺伝子発現を誘導する手段として我々はマイクロ波を利用した方法を確立し、甲状腺未分化癌から(癌)幹細胞を誘導する可能性を形態学的・分子生物学的に示した。 マイクロ波照射(2450MHz、47℃)後、未分化癌の細胞形態が変化し、細胞接着が低下することが示された(spheroid形成)。さらにOct4遺伝子発現が有意に増加することが示され甲状腺(癌)幹細胞である可能性を示唆した。(癌)幹細胞の存在は今後の甲状腺再生の可能性を示すものである。
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