研究成果の概要 |
急性骨髄性白血病や慢性骨髄性白血病等の骨髄増殖性腫瘍で高頻度に認められる恒常的活性化チロシンキナーゼ変異体であるFLT3-ITD, BCR/ABL, Jak2-V617Fが、抗癌剤や種々の分子標的薬に対して治療抵抗性を付与する分子機構を検討し、これらの変異体が抗癌剤処理時にChk1を介した細胞周期チェックポイント活性化を亢進したり、STAT5の高度の活性化を介してPI3K/Akt経路の阻害から下流のmTORC経路の抑制を阻止する機構を見出し、またこれらの機構を制御することにより相乗的な腫瘍細胞のアポトーシスを誘導することで、極めて有効な治療効果が期待出来る事を示した。
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