本研究では、FLT3阻害剤のリガンド(FL)依存性耐性機構のメカニズムを、変異FLT3(FLT3-ITD)あるいは細胞外領域欠失変異FLT3(cyFLT3-ITD)単独ならびに、それらと正常FLT3(Wt-FLT3)を共発現する細胞株で検討し、FL刺激によって共発現している正常FLT3とMAPKの活性化が関与していることを明らかにした。このリガンド依存性のFLT3阻害剤の抗腫瘍効果減弱作用は正常FLT3分子の発現量に影響を受けることが、ヒト白血病細胞のマウスへの異種移植系においても証明され、FLT3阻害剤の有効性を予測するバイオマーカーになることを明らかにした。
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