研究課題
1.HLA半合致ミニ移植の多施設共同研究:厚労省の班研究として、多施設共同前方向の形で、当科が考案したHLA半合致ミニ移植の臨床研究(第I/II相試験)を行った。第I相試験(10例)の主要評価項目はドナー生着であり、第II相試験のそれは100日生存であった。当科を含む5施設から34例の症例登録があった。第I相試験では、10例全例で生着が得られ、第II相試験に進んだ。第II相試験の100日生存は88.2%であり、本治療法の安全性、有効性が証明できた(Int J Hematol, in press)。2.HLA半合致移植の腸管GVHDの病態生理の解析:大腸ファイバーや生検といった侵襲的検査に関して、症状の重い患者の承諾が取りにくかったこともあって、現在までのところ、目標の症例数に達することができず、病理学的検査も進行中である。HHV-6、CMVのPCR検査は、順次結果を得ており、GVHD症例の中に、多くのHHV-6腸炎、CMV腸炎の例が認められた。また、GVHDとの合併例も散見された。今後、引き続き症例の蓄積を行いたい。3.マウスのMHC半合致移植モデルでのGVL効果発現機序の解析:前処置の強度を変えることで、致死的なGVHD発症に至るものと、ドナー生着を得るが重症のGVHDを起こさないものの2つのMHC半合致移植のマウスモデルを独自に樹立した。両群間でGVL効果の強さに変わりはなく、むしろ前処置を軽減したグループで、GVHDが軽減することが判明した。その機序として、host由来のTregが残存し、重症のGVHDの発症を制御していることが判った(Journal of Immunol, submitted)。
兵庫医科大学 血液内科 研究内容http://www.hyo-med.ac.jp/department/hmt/kenkyuu.html
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 15件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 4件)
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