研究課題/領域番号 |
24591440
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松本 功 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30343081)
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キーワード | 関節リウマチ / TNF誘導蛋白 / 自己抗体 / ACPA |
研究概要 |
A)関節炎におけるTIARP/STEAP4の制御メカニズムーヒト及びマウスの解析 本研究ではdominantな発現細胞であるCD11b陽性(マウス)及びCD14陽性(ヒト)マクロファージに着目して、関節炎での病因的意義を更に進めた。 1)TIARPに関してはもう1つのTNF誘導蛋白であるTNFAIP3と比較し、関節炎モデルで挙動が逆相関すること、また病因論的な意義をまとめて発表した(Matsumoto I, et al. Clin. immunol. in press)。またTIARP欠損CD11b+細胞はM-CSF/RANKL刺激でTRAP+破骨細胞に分化しやすいことが判明し、現在検討を進めている。 2)ヒトSTEAP4においては上記のTNFAIP3とも比較し、RA患者で発現が上昇していること、CD14+CD16-細胞において、CD16+細胞よりSTEAP4発現が強いことが判明した。現在論文準備中である。 B) 抗シトルリン化蛋白抗体(抗環状シトルリン化GPI抗体を含む)の病因的意義 1)抗IL-6R抗体、CTLA-4Igなどの生物学的製剤使用後の変動も検討し、抗IL-6R抗体投与ではCCG2,7抗体が同様に低下することが明らかになった。論文投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年中に2つの論文がaccept(上記と制御性T細胞関連の論文である Tanaka Y, Matsumoto I, et al Clin. Exp. Immunol. in press)され、3本が論文投稿準備段階にあるため。
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今後の研究の推進方策 |
TIARPに関しては発現細胞がマクロファージ(破骨細胞)、好中球、滑膜細胞と関節炎にリンクした細胞に関与しており、各細胞での発現の制御機能をcriss-cross実験などで明らかにしていきたい。 ACPAに関しては関節炎発症前に産生が見られるモデルに注目し、その産生機序を明らかにし、病因性についてはaffinity-purifyしたACPAを用いて、免疫染色やin vitroの系を作成し検討していきたい。
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