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2014 年度 実績報告書

トシリズマブ投与が全身性強皮症にいかなる影響を与えるか

研究課題

研究課題/領域番号 24591444
研究機関大阪大学

研究代表者

嶋 良仁  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90362706)

研究分担者 田中 敏郎  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40273651)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード全身性強皮症 / サイトカイン / interleukin-6 / 抗IL-6受容体抗体 / tocilizumab
研究実績の概要

全身性強皮症の病態形成にinterleukin-6(IL-6)の関与が疑われることから、抗interleukin-6受容体抗体(トシリズマブ[TCZ])の治療的効果を検討する試験を遂行中である。本研究ではこの研究に参加いただいた患者の血清、組織をもっていかなる影響があったかを検証することを目的としている。当施設倫理委員会で認可されたプロトコールに従って、患者同意のもと確保された血清よりEnzyme Linked Immunosorbent Assay (ELISA)法、およびBio-Plexを用いて各種サイトカインの測定を行った。
全身性強皮症の皮膚病変へのTCZの影響についてはスキンスコアの低下が現れた症例と認めがたい症例とが存在した。血清中のサイトカインのプロファイルによってこの結果が次善に予測できれば好都合であることから、23種の血清中サイトカインとスキンスコア変動との相関を求めた。TCZはIL-6の作用を阻害する抗体であることから、血清中IL-6が高い症例は反応がよいかと予想されたが、反応良好例と不良例とも間にIL-6濃度の違いは見いだせなかった。
反応が良好であった症例において、経時的にサイトカインプロファイルを追跡すると、TCZ投与開始後に一過性上昇が観察されたものにIL-6、IL-8、IL-1beta、MIP-1alfaがあり、スキンスコアの変動に従って低下したものにIL-10、IL-12、IL-9があった。IL-5、IL-7、PDGF、TNF-alfaについては特にTCZ開始後に影響を認めなかった。
今回の検討は症例が僅少であるため、各種サイトカインの高低とTCZ治療の効果の程度との関連を検討するには、今後も症例数を積み重ねて検討する必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ヒト型化抗IL-6受容体抗体(トシリズマブ)の全身性強皮症に対する影響を探索する無作為比較多施設試験2015

    • 著者名/発表者名
      嶋 良仁、桑名正隆、川口鎮司
    • 学会等名
      第59回日本リウマチ学会学術集会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2015-04-23 – 2015-04-25
  • [学会発表] ヒト型化抗IL-6受容体抗体(tocilizumab)の全身性強皮症に対する影響を探索する無作為比較多施設試験2015

    • 著者名/発表者名
      嶋 良仁
    • 学会等名
      第18回強皮症研究会議
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-01-17
  • [図書] Systemic Sclerosis: Basic and Translational2015

    • 著者名/発表者名
      Takehara K, Kuwana M, Fujimoto M, Ihn H, Yamamoto T, Tuchiya N, Kawaguchi Y, Shima Y, Jinnin M, Motegi S, Matsushita T, Asano Y, Hasegawa M, Hamaguchi Y
    • 総ページ数
      未定
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2016-06-01  

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