研究課題
基盤研究(C)
現在、顎下腺IgG4関連疾患の病理組織標本を用いて、IgG4関連疾患の病態に関与していると考えられている各種サイトカイン(IL-4, IL-5, IL-10, TGF-b)を検索した。まず、パラフィン切片からRNAを抽出し上記サイトカインのmRNAがupregulateしていることを確認した。さらに免疫組織学的に解析し、これらサイトカインをマスト細胞が発現していることを見出した。これまでIgG4関連疾患では、上記サイトカインはT細胞が産生していると考えられていたが、今回の検索した範囲ではそのようなevidenceはなく、あらたな知見であると考えている。現在、コントロール群(顎下腺唾石および口腔癌で摘出された顎下腺をコントロール群としてもちいている)を設定して、IgG4関連疾患群とコントロール群での各種サイトカインの比較検討を行っている。この検索が終了次第すみやかに論文発表を行いたいと考えている。
2: おおむね順調に進展している
当初予定していたとおりのコントロールも含めてサンプルを集めることができ、サンプルとコントロール群において、各種サイトカインの発現を免疫学的に検索した。その結果、マスト細胞と思われる細胞からのサイトカインの産生を確認した。さらにこれらをサンプルとコントロール群で比較したところ、サンプルの方がコントロール群よりも有意に陽性細胞が増加していた。さらにmRNAも同様の結果であった。今後さらに追加実験を行い、論文化に結び付けたいと考えている。
現在、マスト細胞が活性化してIgG4関連疾患の病態を形成しているサイトカインを産生していることが判明した。現時点での成果は追加実験が終了次第、論文発表を行う予定である。今後さらにマスト細胞を活性化するファクターを突き止めるべく、さらに研究を進めていく予定である。
平成24年度と同様に、免疫染色に必要な抗体やキット、RT-PCRに必要なプライマーや試薬を中心に研究費を使用する予定である。また、論文化の際には英文校正費用にも使用する。
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The authors declare no conflict of interest.
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