次年度の研究費の使用計画 |
A:ヒトDCの活性化培養系に、1.各種外因性TLRリガンド(PGN:TLR2L, polyIC:TLR3L, LPS:TLR4L, flagellin:TLR5L,loxoribine:TLR7L, R848:TLR7/8L, CpG:TLR9L, HSV-1:DNA virus, Flu:RNA virus)の添加。2.活性化血小板・内因性リガンドHMGB1または好中球由来NET(neutrophil extracellular traps)の添加。 これらの外因性リガンド・内因性リガンドによるDC刺激系において、線溶系物質(トロンボモジュリン・活性化プロテインC)や抗血小板薬の添加による抗炎症作用とDC機能の関連の検討を行う。これらの刺激試薬並びに解析試薬に研究費を使用する予定である。 B:さらに炎症性疾患モデルマウスとして、HMGB1を全身投与したマウス(SIRS)、LPS投与マウス(敗血症)、NC/Nga mouse(アトピー性皮膚炎)、OVA吸入刺激マウス(気管支喘息)、2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸直腸内投与による炎症性腸疾患発症マウス(クローン病様炎症性腸疾患)を用いる。さらに本研究ではDNA+抗DNA抗体+HMGB1あるいはTLRリガンド(CPG,polyU)を用いて、ヒトと同様なI型IFNに起因するSLEモデルマウスの作成をあらかじめ行う。 これらモデルマウスを用いて、局所ならびに全身への線溶系物質製剤(トロンボモジュリン・活性化プロテインC)・抗血小板薬を投与する。そして以下の解析を行う。各マウスのDCサブセット・各エフェクター細胞を同定し、ヒト細胞と同様の分子発現を解析し、治療効果判定として疾患病態バイオマーカーの発現を経時的に解析する。これらのマウス並びにマウス用解析試薬にも研究費を使用する予定である。
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