複数の病院から80株のMBL産生グラム陰性細菌の臨床分離株を収集し、DNAを抽出した。インテグロン-1をターゲットとする一対のプライマーを設計し、挟む遺伝子をPCR法で増幅した。PCR産物のDNA配列解析を行い、耐性遺伝子の種類とその並び方を解明した。数種類のMBL耐性遺伝子と他の耐性遺伝子の共存が検出された。本研究で、インテグロンを多剤耐性菌の同定における分子疫学のマーカーとして樹立させる目的を達成し、耐性遺伝子の病院内定着と伝播をサーベイランスするために、この分子疫学的手法の有効性を確認した。研究成果を専門誌に発表した。更なる努力によって、一層の臨床的応用が期待される。
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