二酸化塩素の抗芽胞作用についてBacillus cereus芽胞を二酸化塩素で処理後の残存生菌数を求めて検討した。その結果、二酸化塩素はB. cereus芽胞に対して常用量(0.01%)以上で強い抗B. cereus芽胞効果を示し、その効果は次亜塩素酸ナトリウム(Na)よりも強いことが明らかとなった。さらに、処理菌における超微形態変化を電子顕微鏡観察した結果、次亜塩素酸Na処理菌では芽胞殻の変化が観察されるのに比べ、二酸化塩素処理菌では大きな変化は認められず、二酸化塩素の抗芽胞作用は次亜塩素酸Naの作用とは異なることが示唆された。
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