ヘッジホッグ経路は形態形成や細胞増殖において高度に保存された経路であり、その阻害薬は抗腫瘍薬として既に臨床応用されている。Gorlin症候群はヘッジホッグ受容体のPTCH1変異により発症するが、シグナルを亢進させて奇形形成・高発癌性を示す。我々はマウス胎児間葉系細胞(C3H10T1/2)を用いて酸化ストレスはリン酸化JNK1によるGLI1の抑制を介してヘッジホッグ経路依存性の骨芽細胞分化を抑制すること、またPTCH1変異が同定されているGorlin症候群患者の皮膚線維芽細胞を用いてヘッジホッグ経路は定常的に亢進しており刺激薬・阻害薬に対する反応が皮膚線維芽細胞でも保持されていることを見出した。
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