研究課題
申請者らはこれまで、ケトン体代謝とその異常症の研究をすすめてきた。本研究の目的は、これまで研究を進める中で得られた課題である.1)ミスセンス変異のRNAプロセッシングへの影響を明らかにすること2)SCOT遺伝子の遺伝子発現調節機構について解析し、特にSCOT遺伝子が肝臓特異的に発現抑制を受けるメカニズムについて明らかにすることである。本年度においては1)については昨年に引き続きT2遺伝子のうちミスセンス変異が比較的多いエクソン10を選択し、ミスセンス変異の導入を試み、いくつかのconstructsの作成を行っている. 今後mini-gene splicing experimentsを行い、どの程度RNAプロセッシングに影響するのかについて検討したい。2)についてはこれまでも取り組んできたが、マウスのSCOT遺伝子の解析を追加し、マウスの肝臓、腎臓を材料としたRNA polymerase IIによるChiPアッセイを行ってきたが、肝臓でのRNA転写の低下している結果は得られているが、転写オフと言えるほどの明確な結果は得られず、アセチル化ヒストン、メチル化ヒストンなどのChiPアッセイを追加するように計画中である.バイオインフォーマテイクスを用いた5‘非コード領域の多動物種比較解析によっても明確な肝臓特異的抑制を来す部位の同定に至っていない.SCOT遺伝子3’非翻訳領域の miRNAの影響をみるためのconstructsも作成中である.
3: やや遅れている
本年度の研究においては、予定より進行が遅れており、その要因の1つはconstructsの作成に手間取っていることで、通常の変異導入、ベクター作成による方法では、効率が悪く、現在新たな変異導入、ベクター作成法の導入が必要と考えて検討中である.また想定していたより多種動物間の配列比較による検討が、翻訳領域のように容易ではなく、この解析は方針の変更が必要である.
現在新たなベクター構築法としてIn Fusion法を検討しており、これがうまくいけばConstructs の作成が迅速に行えると考えている.
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