研究課題/領域番号 |
24591508
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 竹雄 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60422945)
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キーワード | iPS細胞 / 骨格筋分化誘導 / 筋ジストロフィー |
研究概要 |
我々はこれまでにES細胞から骨格筋への分化誘導培養の基盤研究をすすめており、マウスES細胞及びiPS細胞から、実験的に質のよい骨格筋線維を産生し、マウス骨格筋に有効に生着する前駆細胞を抽出する系を確立してきた(Mizuno Y et al. FASEB J 2010)。この方法を応用させ、ヒトES細胞、iPS細胞から骨格筋細胞へ分化誘導する基盤技術の開発に取り組んできた。未分化ヒトES細胞およびiPS細胞を胚様体と呼ばれる細胞塊として浮遊培養した後、特定条件下で付着培養すると、7週から16週程度で成熟骨格筋マーカーであるミオシン重鎖II型を発現し、間葉系細胞が選択的に誘導可能であった。本研究で誘導された細胞集団は、間葉系幹細胞マーカーであるCD73、CD105、CD166、およびCD29を一様に発現していることに加え、骨格筋前駆細胞マーカーのひとつであるCD56を強発現しており、最終的にin vitroで骨格筋ミオシンとジストロフィンを発現する多核成熟筋管へと分化した。本研究で誘導された細胞集団は、間葉系幹細胞マーカーであるCD73、CD105、CD166、およびCD29を一様に発現していることに加え、骨格筋前駆細胞マーカーのひとつであるCD56を強発現しており、最終的にin vitroで骨格筋ミオシンとジストロフィンを発現する多核成熟筋管へと分化した。ES細胞およびiPS細胞由来の骨格筋幹/前駆細胞の生体内での骨格筋再生能はいままで十分に検証されて来なかったが、本研究において誘導された筋原性間葉系細胞は、筋衛星細胞分画への生着能と、長期にわたる骨格筋再生能を有しておりより有用であると考えられた。この内容は、PLOS ONE 2012に論文発表している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
近年、iPS細胞へのMyoD導入による骨格筋分化誘導の系が他施設で確立し、これまで当方で行っている分化誘導系より簡便であり、かつ、培養日数(分化誘導日数)の短縮が可能となった。この分化誘導系に変更を検討しており、その基礎検討の実験などにより、当初の目的である疾患iPS細胞の骨格筋分化誘導の実験が当初より遅れているという状況に至っている。
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今後の研究の推進方策 |
iPS細胞のMyoD導入による骨格筋分化誘導の実験系の安定化を早急に目指し、その上で、検討すべき筋ジストロフィー疾患特異的iPS細胞の骨格筋分化誘導の実験を進めていく。現在、iPS細胞のMyoD導入による疾患特異的iPS細胞の骨格筋分化誘導を代謝疾患系の疾患特異的iPS細胞で行っている。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度の旅費を使用しておらず、その分を物品に回したが、金額的に未使用額余った。 研究成果の報告として学会などで発表するべく、旅費を使用する。また、疾患特異的iPSの骨格筋分化誘導培養実験系の確立のために、物品などの購入を行う。
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