研究課題
基盤研究(C)
脂肪細胞株として3T3-L1細胞を用い 分化誘導用培地で分化誘導を行った。培養開始後7日目には細胞に多くの脂肪滴を認めオイルレッド染色で分化を確認した。次に、分離共培養用のTranswell dishの中と外で、分化した3T3-L1細胞とマクロファージ系細胞株(RAW264)を同時に24時間培養し、それぞれの細胞からRNAを抽出後、リアルタイム PCR法によりTNF-α、IL-1β、IL-18、adiponectin、 MCP-1、STAT5B遺伝子の各遺伝子発現の変化を検討した。その結果、3T3-L1細胞においてadiponectin遺伝子とSTAT5B遺伝子の発現量は有意に低下し、またMCP-1遺伝子発現は有意に増加した。次に、成長ホルモン(GH)による3T3-L1細胞の遺伝子発現量の変化を確認するため、0から10μg/mLまで段階的にGHを培養液に添加し、各種遺伝子発現を検討したが、解析した遺伝子に関しては有意な変化を認めなかった。
2: おおむね順調に進展している
脂肪系細胞株を効率よく分化誘導する実験は順調に進行し、またマクロファージ系細胞の培養系も確立した。Transwell dishを用いた分離共培養も順調に実験が進んでいる。さらにリアルタイムPCRを用いた遺伝子発現系も確立し、広い範囲で遺伝子発現量を定量することができている。成長ホルモンを添加した実験の基礎実験も順調に終了した。
引き続き以下の実験の準備を行い研究を進めている。1)マクロファージ系細胞株RAW264における各種遺伝子発現を調べる。成長ホルモン(GH)によるRAW264細胞のTNF-α、IL-1β、IL-18、adiponectin、 MCP-1、STAT5B遺伝子の各遺伝子発現量の変化を確認するため段階的にGHを培養液に添加し、各種遺伝子発現を検討する。2)RAW26細胞にGHを添加培養した後に分化した3T3-L1細胞と共培養することで、マクロファージ系細胞に対する影響を介したGHの間接的な脂肪細胞の機能変化について、遺伝子発現の変化などを中心に検討する。
主に培養細胞と遺伝子発現量定量にかかる実験用試薬に使用する。リアルタイムPCRは特に費用がかかるため、多くはその試薬代に計上している。
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