日本人男性・女性の二次性徴発来の平均年齢から3年以上早くあるいは遅く発来した51名の児に対し、二次性徴発来に関連する49遺伝子を網羅的に解析した。思春期早発症児10名では、検索した49遺伝子の中で異常をみつけることができなかった。思春期遅発症の41名の中では、臨床的に低ゴナドトロピン性性腺機能低下症と診断された児が22名で網羅的解析を行い、そのうち1/3程度でKAL1、FGFR1、CHD7、TACR3などの原因遺伝子を同定した。残りの2/3に関しては、既報の遺伝子に異常は認めなかった。ごく軽い早発・遅発の患者の解析までには至らず、体質性低身長診療の際の思春期発来予測にはまでは言及できなかった。
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