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2014 年度 実績報告書

グルタメイト脱水素酵素異常症モデルマウスによる病態解明と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24591522
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

岡野 善行  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (60231213)

研究分担者 徳原 大介  大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60448751)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードグルタミン酸脱水素酵素 / 高アンモニア血症 / 高インスリン血症 / 動物モデル
研究実績の概要

高インスリン高アンモニア血症はGlutamate Dehydrogenase (GDH)のGTPの抑制制御が失われるため、GDH活性の上昇をきたし、肝細胞で高アンモニア血症を膵β細胞で高インスリン血症をもたらす。高アンモニア血症の原因としてはglutamateの減少に伴うN-acetylglutamateの産生障害、カルバミルリン酸合成酵素の活性化障害が原因であるとされているが、その発症機序は必ずしも明らかではない。
高アンモニア血症の発症機構の解明と治療法の開発のために、ヒト高インスリン高アンモニア血症で発見された遺伝子変異であるL413V GDHcDNAをユニバーサルに発現するトランスジェニックマウスを作成した。ヘテロのトランスジェニックマウスでは著明なGDH活性の上昇とわずかな血糖低下と血中アンモニアの上昇が認められた。しかしながら、ヒトで認められたような明らかな症状はなかった。肝、心、脳のメタボローム解析をヘテロマウスで行った。メタボローム解析では肝臓での糖質代謝の変化が大きく、TCAサイクルでのα-oxoglutarateまでの代謝産物の抑制とその後のTCAサイクルの産生物質の増加が認められた。一方、すべての臓器で脂肪酸代謝の亢進が推定された。肝臓での尿素サイクルに関与するアミノ酸は全般的に低下し、N-acetylglutamateの増加は認めなかった。ヒトとほぼ同等の症状を呈するマウスモデルの構築のために、ホモマウスの作成を試みた。導入されたcDNA部位の定性的PCR増幅を基にしたスクリーニング法を用いたが、生まれてきた仔のスクリーニングではホモマウスを確定することはできていない。マウスの家系解析を厳密に行い、また、より定量性の優れた解析方法(TaqManプローブ法)へ変更し、ホモマウススクリーニングの方法を確立する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] The importance of molecular diagnosis in the accurate diagnosis of systemic carnitine deficiency2015

    • 著者名/発表者名
      Hitomi T, Matsuura N, Yosuke Shigematsu S, Okano Y, Shinozaki E, Kawai M, Kobayashi H, Harada K. H. Koizumi K.
    • 雑誌名

      J. Genet

      巻: 94 ページ: 147-150

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of per-rectal portal scintigraphy in long-term follow-up of congenital portosystemic shunt.2014

    • 著者名/発表者名
      Cho Y, Tokuhara D, Shimono T, Yamamoto A, Higashiyama S, Kotani K, Kawabe J, Okano Y, Shiomi S, Shintaku H
    • 雑誌名

      Pediatr Res.

      巻: 75 ページ: 658-662

    • 査読あり

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公開日: 2016-06-01  

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