研究課題
基盤研究(C)
①抗GluR抗体産生刺激となるGluR自己抗原の由来の解明:非ヘルペス性急性辺縁系脳炎(NHALE)急性期の抗NMDAR抗体産生の抗原刺激となるNMDAR抗原の起源を明らかにする目的で、成人NHALE16例、小児NHALE7例、成人卵巣奇形種合併脳炎8例、小児痙攣重積型脳炎8例、健康対照1例などの、急性期の患者血液からRNAを抽出し、QuantiGene Plex 2.0 Assay (Magnetic Assay)kit (Veritas)を用いてGRIN2D、GRIN2A、PGK1、GAPDH、TBP、GRID2、GRIN1、GRIN2B、HPRT1、GRIN2Cの発現量を検討した。脳炎症例等でGRIN1やGRIN2Bの発現が確認できた。今後データを増やしたのち解析を進める予定である。②GluR断片化メカニズムの解明:抗GluR自己抗体ができるためには、GluRが細胞死などに伴って断片化することが想定される。髄液(NHALE45検体、疾病対照47検体)及び血清(NHALE43検体、対照18検体)のgranzyme BをELISAで測定した。発病から20病日以内の髄液granzyme B は疾病対照に比べ有意に高値で(p<0.0009)、髄液細胞数との間に正の相関があった(p<0.005)。髄液granzyme Bが疾病対照の平均+2SD以上の群ではそれ以下の群と比べて、抗NR2B-CT抗体、抗NR1-NT抗体、抗NR1-CT抗体が有意に高値であった。③制御性T細胞(T reg)機能の検討:断片化したGluRを抗原としてなぜ自己抗体の抗GluR抗体ができるのか?を明らかにする。成人NHALE18例、小児NHALE15例、成人卵巣奇形種合併脳炎8例の患者血液からRNAを抽出し、Foxp3などの発現量測定を行った。今後データの増加を待って解析を進める予定である。
2: おおむね順調に進展している
平成24年度の計画を達成するための方法論が確立でき、測定データも順調に増加している。GluR断片化メカニズムの解明では、細胞傷害性T細胞の役割を明らかにできている。
①抗GluR抗体産生刺激となるGluR自己抗原の由来の解明:今後データを増やしたのち解析を進める予定である。②GluR断片化メカニズムの解明:細胞傷害性T細胞以外の因子について検討する。③制御性T細胞(T reg)機能の検討:今後データの増加を待って解析を進める予定である。④抗GluR抗体(抗GluR epsilon2(NR2B)、抗GluR zeta1(NR1)抗体)のIgGサブクラス別定量法の開発:抗NMDA型GluR抗体のIgGサブクラス別のELISA定量法を、Human IgG Subclass Screening Kit (フナコシ、#IM50)を用いて測定する系を現在NR2Bで開発中である。NR1についても可能にし、サブクラスプロファイルの違いを比較検討できるようにする。⑤抗GluR抗体(抗GluR epsilon2(NR2B)、抗GluR zeta1(NR1)抗体)のIgGサブクラス別に、内在化作用、補体依存性細胞傷害作用等を検討する。:上記④の開発を待って着手する。
該当なし。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (29件) (うち査読あり 29件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
The Pharmacogenomics Journal,
巻: 13 ページ: 60-69
doi: 10.1038/tpj.2011.41.
Brain & Development
巻: 35 ページ: 236-244
doi: 10.1016/j.braindev.2012.04.001.
Neurology Asia
巻: 18 ページ: 35-45
Pediatrics
巻: ? ページ: ?
doi: 10.1542/peds.2010-3221.
Journal of Neurology,
DOI 10.1007/s00415-012-6554-y
Clinical Neurology and Neurosurgery
巻: 115 ページ: 481-483
doi: 10.1016/j.clineuro.2012.06.011
doi: 10.1016/j.braindev.2013.01.010.
Neuroscience letters
doi:pii: S0304-3940(12)01442-5.
Therapeutic Drug Monitoring
Neuropediatrics
JAMA Neurology
Epilepsia
doi: 10.1111/epi.12125
Neurology International
Lupus
巻: 21 ページ: 324-328
doi: 10.1177/0961203311418270.
Clin Neurol Neurosurg
巻: 114 ページ: 402-404
doi: 10.1016/j.clineuro.2011.10.047.
巻: 34 ページ: 360-363
doi: 10.1016/j.braindev.2011.06.011.
J Neurol
巻: 259 ページ: 985-988
doi: 10.1007/s00415-011-6291-7.
巻: 34 ページ: 496-503
doi: 10.1016/j.braindev.2011.09.003.
巻: 53 ページ: 1140-1145
doi: 10.1111/j.1528-1167.2012.03497.x.
巻: 34 ページ: 685-690
doi: 10.1016/j.braindev.2011.11.004.
Epilepsy Research
巻: 101 ページ: 202-209
doi: 10.1016/j.eplepsyres.2012.04.001.
巻: 34 ページ: 763-767
doi: 10.1016/j.braindev.2011.12.007.
J Neuroimmunology
巻: 251 ページ: 90-93
doi: 10.1016/j.jneuroim.2012.06.010.
J Neuroimmunol.
巻: 249 ページ: 101-104
doi: 10.1016/j.jneuroim.2012.04.009.
Am J Med Genetics
巻: 158A ページ: 3112-3118
doi: 10.1002/ajmg.a.35640.
巻: 114 ページ: 1351-1354
doi: 10.1016/j.clineuro.2012.03.026.
J Dermatol
巻: 39 ページ: 951-952
doi: 10.1111/j.1346-8138.2012.01534.x.
Clin Neurol Neurosurg.
Epileptologia
巻: 20 ページ: 51-61
http://www.shizuokamind.org/wp-content/uploads/2012/03/scheme20130317.pdf