川崎病の冠動脈瘤形成へ関与が示唆されているMMP9とTIMP1について、我々は、前者が顆粒球に、後者が血小板に高濃度に含有されていることが見出した。今回、各種薬剤に対する顆粒球MMP9と血小板TIMP1の反応性を検討した。 川崎病と健常成人の末梢血より、顆粒球、血小板を単離精製後、ガンマグロブリン(G)、メチルプレドニゾロン(M)、ウリナスタチン(U)と共培養し、ELISA法を用いて培養上清中のMMP9、TIMP1蛋白量を検討した。 顆粒球MMP9は、G共培養下で低下したが、P、Uに差はみられなかった。血小板TIMPはこの3薬剤による影響を受けなかった。顆粒球MMP9の抑制にGが有効であった。
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