川崎病患者でプロテオミクスを用いて冠動脈病変合併例および免疫グロブリン不応例に特異的な抗血管内皮細胞抗体の対応抗原候補蛋白をそれぞれ検出した。病態に特異的な抗血管内皮細胞抗体が検出されたことから、これらが新規病態マーカーとなる可能性が考えられた。抗Peroxiredoxin2(Prx2)抗体は川崎病患者で認められる抗血管内皮細胞抗体の1つであり、抗Prx2抗体とPrx2蛋白の両者が炎症性サイトカイン産生や接着分子の発現を介して血管傷害に関与している可能性を示した。さらにPrx2蛋白の血管内皮細胞上における主なレセプターがToll-like receptor4であることを明らかにした。
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