QT短縮症候群は心電図でのQT間隔の短縮が特徴で、若年突然死の原因となる。しかし学校心臓検診での抽出基準はない。中1 13948名中QT間隔が短い0.25パーセンタイルとなる34名中30名に検査し、経過観察した。平均観察期間は2.1年。5名に若年突然死の家族歴があり。1名に運動負荷で心室頻拍を認めた。経過観察中3名が失神、1名はてんかん、2名は神経調節性失神と診断した。2名に遺伝子検査を行ったが、遺伝子異常はなかった。30名中12名が2013年のQT短縮症候群診断基準を満たしたが、うち7名は経過中QT間隔が正常化した。この診断基準を小児・思春期に適応するかは、さらなる検討が必要と考えられた。
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