研究課題/領域番号 |
24591578
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
野村 裕一 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90237884)
|
研究分担者 |
江口 太助 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20535687)
西 順一郎 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40295241)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 川崎病 / 硬性浮腫 / インピーダンス / 重症度 / 免疫グロブリン大量療法 / 治療抵抗性 |
研究実績の概要 |
川崎病において四肢の電気抵抗値を多周波数インピーダンス法で測定することで川崎病の重症化評価が可能か検討した。 【対象および方法】免疫グロブリン大量療法(IVIG)前後の川崎病患児と健常児および発熱コントロールを対象とした。多周波数インピーダンスをMLT-550N(東レ・メディカル株式会社)による全身と前腕、下腿の周波数0と∞のインピーダンス (Imp)値(R0とR∞)として計測した。IMP値を測定間距離で除し測定部位断面積を掛けた補正Imp値も用いた。 【結果】健常児54例と発熱コントロール23例、川崎病患児治療前57例、治療後36例で検討した。川崎病児と健常児では総水分量に対する細胞外液率は健常児や発熱コントロールと比較すると、川崎病児の治療前後ともに高値だった。Imp値のR0とR∞は全身や前腕、下腿で健常児と川崎病患児で差を認めなかったが、前腕および下腿の補正Imp値は健常児や発熱コントロールより高値であり、治療前から治療後に低下していた。IVIG反応性別にImp値を比較すると、IVIG前の補正Imp値はIVIG不応例が有意に高値だった。 【結論】小児の短い手足においてもImpの再現性を有する正確な測定は可能であり、その評価には測定間距離や断面積を考慮した補正Imp値が有用だった。四肢の補正Imp値は川崎病の治療前及び治療後で健常児より高値であり治療後に低下しており、IVIG不応例の補正Imp値が反応例より有意に高値であったことから、川崎病の重症度評価に有用であることが示された。
|