研究課題/領域番号 |
24591582
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50322342)
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研究分担者 |
橋本 優子 福島県立医科大学, 医学部, 教授(Professor) (60305357)
細矢 光亮 福島県立医科大学, 医学部, 教授(Professor) (80192318)
錫谷 達夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授(Professor) (40196895)
川崎 幸彦 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00305369)
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キーワード | RSV / ワクチン / マウス |
研究概要 |
抗RSV F蛋白ヒト化単クローン抗体(Palivizumab)の受動免疫効果をRSV感染マウスモデルを用いて評価した。Palivizumabを人への投与量と同様の15mg/kgを筋注にてマウスに接種した。対照を生理的食塩水接種とした。接種1週間後にRSV-A2株(10の7乗pfu)を経鼻より感染させた。重症度の指標として連日、体重、気道抵抗を測定し、接種後4日目、6日目に肺を摘出し、ウイルス量、各種サイトカイン量を測定した。Palivizumabを投与したマウスでは、感染2日後の体重減少は同等であったが、感染7日後の体重減少は約10%と、対照群の25%減に比べ明らかに軽症であった。気道抵抗の上昇も同様に、Palivizumab群では軽度であった。また、Palivizumab群はRSV感染後4日目、6日目の肺においてウイルスは検出されなかった。また、肺中サイトカインの測定において、測定したIL-1α、IL-1β、IL-2、IL-4、IL-5、IL-7、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-17、TNF-α、IFN-γ、G-CSF、GM-CSF、RANTES、KC、MCP-1、MIP-1α、はすべてPalivizumab群で低値であった。 一方、RSV持続感染細胞であるBCH細胞を用いた抗RSV抗体測定の系は年間を通して調整したが、測定には至らなかった。 25年度の研究により、Palivizumabの有効性が本RSV感染モデルでも再現され、本モデルが受動免疫、移行抗体の効果を評価する系としての有効性が示された。しかし、抗RSV抗体測定の系の確立には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血中の特異抗体測定系の確立が進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
血中の特異抗体測定系を見直し、計画通りに進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
血中の特異抗体測定系の確立が進まなかったため、動物実験の回数が少なく予算の執行が計画通りに進まず、次年度使用額が生じた。 血中の特異抗体測定系を変更し、計画通りに動物実験を進める。新たな、血中の特異抗体測定系は実現可能なプロトコールをすでに入手している。
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